おすすめBIツール3選!機能や費用対効果を徹底比較
データの可視化や分析を効率良く、効果的に行うことができるツールとして、「BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)」を導入する企業が増えています。
今やデータの利活用はビジネスを成功させるために不可欠な要素となり、ExcelやGoogleスプレッドシートでのデータ管理に限界を感じ、新たにBIツールの導入を検討する方も多いのではないでしょうか。
しかし、BIツールにはさまざまな種類があり、機能や価格も異なるため、自社に適したツールを選ぶのは簡単ではありません。
そこで本記事では、bizdataが独自の視点でBIツールの選定ポイントと、おすすめのBIツールを比較してご紹介し、自社に合ったBIツールを見つけるお手伝いをさせていただきます。
BIツールの選び方
BIツールを導入するにあたって、選び方のポイントを解説します。
自社の用途に合わせて以下のポイントを参考に検討してください。
導入の目的を明確にする
まず、「なぜBIツールを導入するのか」を明確にすることが重要です。
導入目的を明確にすることで、必要な機能がはっきりし、ツール選定がスムーズになります。
また、想定していた目的に合わないツールを選んでしまうリスクが減り、導入後すぐに実用できる可能性が高まります。
例えば、以下のように目的別に選定ポイントが変わります。
- 目的①:データ分析を迅速に行いたい
⇒データ収集や可視化、レポート作成の自動化に重点をおいて機能比較 - 目的②:経営判断のサポートを求めている
⇒ダッシュボード機能やリアルタイムでのレポートが充実しているかを主に確認 - 目的③:部門間のデータ共有を円滑にしたい
⇒チームでの共有機能やアクセス管理機能があるか、セキュリティ面に問題はないかを中心にチェック
8つの選定ポイント
導入する目的を明確にしたら、以下8つの要素を中心に比較すると良いでしょう。
この時、上述したように導入する目的に応じて重視するポイントを事前に決めておくことをおすすめします。
1.可視化バリエーション
ここでは、データをわかりやすく表示するためのグラフやチャートの種類が豊富かどうかを確認します。
可視化バリエーションが豊富であるほど、データの傾向や異常値を迅速に把握できるデータ分析結果を作成できます。
自社が求めるビジュアル表現が可能か、ビジネス上のKPIが理解しやすい形で表示できるかを確認しましょう。
ポイント | チェック観点 |
---|---|
グラフの種類 | 棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、ヒートマップ、地図ベースの可視化など、複数の形式に対応しているか |
カスタマイズ性 | グラフやダッシュボードを自由にデザイン・配置できるか |
インタラクティブ機能 | ドリルダウン機能やフィルタ機能が備わっているか |
2.操作性
誰でも簡単にBIツールを扱えるかどうかに関わる重要な要素です。
特に、ITリテラシーが高くないユーザーが使う場合、操作性の良いツールを選ぶと社内活用が進みます。
ポイント | チェック観点 |
---|---|
ノーコード/ローコード機能 | ドラッグ&ドロップでデータの可視化やレポート作成ができるか |
インターフェースのわかりやすさ | 直感的に使えるデザインであるか、アイコンやナビゲーションが見やすいか |
テンプレートの充実 | 初心者向けの分析テンプレートが揃っていると、手間をかけずに分析をスタートできます |
3.コスト
BIツールには、初期導入費用やライセンス料、運用費用などのコストがかかります。
自社の予算に合った料金体系のツールを選ぶことが重要です。
ポイント | チェック観点 |
---|---|
ライセンス体系 | 従量課金、サブスクリプション制、ユーザー数による課金など、料金体系が柔軟であるか |
初期費用と運用コスト | 導入時の初期費用が高額でないか、月額の運用コストが予算に合っているか |
拡張性 | 必要に応じてユーザー数や機能を拡張でき、コストに柔軟に対応できるか |
4.データ量
BIツールが扱えるデータのキャパシティを確認することは、安定したパフォーマンスを維持するために重要です。
特にデータ量が膨大な企業では、ツールの限界を把握することが求められます。
ポイント | チェック観点 |
---|---|
キャパシティ | ツールの最大データ容量、ストレージの拡張性 |
クラウド/オンプレミス対応 | データ量が多い場合、クラウドストレージの活用も視野に入れる |
5.処理速度
データの集計や分析の処理速度は、BIツールのパフォーマンスの鍵です。
リアルタイムにデータを分析できるかは意思決定のスピードにも直結します。
処理速度が速いツールを選ぶことでビジネス環境の変化に素早く対応でき、意思決定の迅速化が可能です。
ポイント | チェック観点 |
---|---|
リアルタイム処理 | リアルタイムにデータを反映できるか |
並列処理やインメモリ技術 | 導大量データでも高速に処理できる機能が備わっているか |
6.学習情報の充実度
ツールの使い方や分析手法に関する学習情報の充実度は、初心者が自社でBIツールを使いこなせるようになるための重要な要素です。
学習環境が整っていることで、社員のスキル向上が図れ、ツールを効果に活用できます。
ポイント | チェック観点 |
---|---|
トレーニングプログラムやウェビナー | 導入初期の学習サポートがあるか |
オンラインマニュアルと動画教材 | 自学自習で使い方を学べる資料が整備されているか |
コミュニティ | 他のユーザーと情報交換できる場があるか |
7.分析バリエーション
BIツールが提供する分析手法やモデルのバリエーションは、データに基づく深い洞察を得るために重要です。
ポイント | チェック観点 |
---|---|
基本統計・予測分析・機械学習モデルの対応 | 将来予測や異常検知など、高度な分析が可能か |
カスタマイズ性 | 必要に応じて新たな分析モデルや計算式を導入できるか |
8.対応データソース
BIツールがどのようなデータソースに対応しているかは、既存システムや外部データとの連携に影響します。
既存の利用ツールとの親和性を意識することで必要なデータをまとめて一元管理したり、データ収集の手間を省くことが可能です。
ポイント | チェック観点 |
---|---|
データベースやクラウドサービスとの連携 | SQLデータベースやAWS、Google Analyticsなど、主要なデータソースに対応しているか |
ファイル形式の多様性 | Excel、CSV、APIなどの多様なデータソースに対応しているか |
その他機能
BIツールには、ユニークな機能が搭載されている場合があります。
自社にとって有益な追加機能があるかを確認しましょう。
例えば以下のような機能があります。
アラート機能 | 異常値や特定条件が発生した際に通知する機能 |
レポートの自動配信 | レポートをスケジュール設定し、自動配信できる機能 |
モバイル対応 | スマホやタブレットでもアクセス可能 |
他にも、以下の要素も考慮すると良いでしょう。
・セキュリティ: データの機密性を保持するためのセキュリティ対策が十分であるか
・サポート体制: ベンダーからのサポート体制が充実しているか
・将来性 : ツールの将来性や開発元の安定性
自社に合った選定基準を検討中の方は、以下よりbizdataに相談いただくことも可能です。
BIツール おすすめ3選
ここからは、数あるBIツールの中から厳選して3つ、ご紹介します。
先述した8つの要素ごとに比較していきます。
Tableau
可視化バリエーション、データ量・処理速度といったパフォーマンスの面に強みがあります。
コストは比較的高いですが、本格的にダッシュボードで分析や表現を行う方には最適なBIツールです。
1.可視化バリエーション
Tableauの強みは、豊富で直感的なデータ可視化機能にあります。
数クリックで複雑なデータをわかりやすいグラフやチャートに変換できるため、データの傾向や異常を発見しやすくなります。
主な可視化形式 | 概要 |
---|---|
基本グラフ | グラフ、折れ線グラフ、円グラフ |
高度なグラフ | 散布図、ヒートマップ、ボックスプロット、ツリーマップ、バブルチャート |
地図ベースの可視化 | 地理情報を使った地図表示が可能で、地理的なデータ分析にも優れています |
ダッシュボード作成 | さまざまなグラフやフィルターを配置したカスタムダッシュボードを作成可能 |
評価ポイント: Tableauは幅広い可視化オプションを提供しており、データを視覚的にわかりやすく表現できるため、全体の傾向や異常値を容易に把握できます。
2.操作性
Tableauは操作性の良さが特徴で、直感的なドラッグ&ドロップ操作でデータの可視化が可能です。
ノーコードでグラフ作成や分析ができるため、専門的なスキルがなくても利用できます。
特徴 | 概要 |
---|---|
ドラッグ&ドロップ操作 | 画面上の操作のみでデータを分析・表示可能 |
ダッシュボードのカスタマイズ | データの視覚化を自由にカスタマイズできるため、ユーザーが見やすいダッシュボードを作成可能 |
デバイス対応 | PCだけでなく、モバイルデバイスにも対応しており、場所を選ばずアクセス可能 |
評価ポイント: Tableauはノーコードで操作でき、ユーザーが求めるカスタムレポートやダッシュボードを簡単に作成できるため、現場の社員から経営層まで幅広く使いやすい設計です。
3.コスト
Tableauは企業規模に応じた料金プランが用意されており、ニーズに合わせたコスト設計が可能です。
主なプラン | 概要 |
---|---|
Tableau Creator | 分析・ダッシュボード作成に必要なすべての機能が揃ったプラン。月額約 8,500円(2024年10月時点) |
Tableau Explorer | ダッシュボードの操作やデータ探索が可能なプラン。4,250円(2024年10月時点) |
Tableau Viewer | ダッシュボードの表示のみを行うユーザー向けプラン。1,500円 (2024年10月時点) |
評価ポイント: 企業規模や利用目的に合わせたプラン選択が可能なため、初期費用やランニングコストを抑えた導入が可能です。他のBIツールと比較して高価ですが、豊富な機能や分析制度、サポート体制を鑑みると、妥当な価格と言えるでしょう。
4.データ量
Tableauは大規模データに対応しており、膨大なデータセット(数百万~数億行程度)でもスムーズに取り扱えます。
特徴 | 概要 |
---|---|
インメモリ処理 | Tableauは大量のデータをメモリ内で処理することで、高速にデータを表示可能 |
クラウドストレージとの連携 | クラウドベースでのデータ保存が可能で、ローカルとクラウドの双方でのデータ管理が可能 |
評価ポイント: 企業のデータ量が多くても、パフォーマンスを維持してスムーズに操作できるため、大企業にも適しています。
5.処理速度
Tableauの処理速度は非常に優れており、大量のデータを短時間で処理し、リアルタイムの分析が可能です。
特徴 | 概要 |
---|---|
リアルタイム処理 | 更新頻度の高いデータにも対応し、即座に最新データに基づいた可視化が可能 |
データ抽出とインメモリ処理 | インメモリ処理とディスクベース処理を組み合わせたハイブリッドアーキテクチャを採用しているため、非常に大量のデータを扱う場合でも、効率的な処理が可能 |
評価ポイント: Tableauはリアルタイムのデータ処理と高速なデータ抽出を実現しており、ビジネスの迅速な意思決定をサポートします。
6.学習情報の充実度、7.分析バリエーション
Tableauは初心者から上級者まで学べる学習リソースが豊富で、分析機能も充実しています。
特徴 | 概要 |
---|---|
公式トレーニング | オンライン講座や公式トレーニングコースを提供しており、基本操作から高度な分析まで学習可能 |
チュートリアルとドキュメント | 操作マニュアルやサポート情報が充実しており、セルフラーニングが容易 |
コミュニティ | ユーザーコミュニティが活発で、活発な情報交換が可能 |
評価ポイント: Tableauはトレーニングリソースが整っているため、学習しながらスキルを身につけられ、BIツールに不慣れなユーザーでも習得しやすい環境が整っています。
8.対応データソース
Tableauは幅広いデータソースに対応しており、企業内外のさまざまなデータを統合できます。
対応データソース | 概要 |
---|---|
クラウドサービス | Amazon Redshift、Google BigQuery、Microsoft Azure SQLなど主要なクラウドデータベースに対応 |
ファイル形式 | Excel、CSV、PDFなどのファイル形式にも対応 |
ERP・CRMシステム | Salesforce、SAPなど多くのビジネスアプリケーションと連携可能 |
評価ポイント: Tableauは企業内のさまざまなデータソースに対応しているため、複数のシステムからのデータを一元的に管理し、統合的なデータ分析を実現できます。
その他機能
Tableauは追加機能も豊富で、企業の業務効率化やデータ活用を支援する機能を提供しています。
アラート機能 | 特定の条件を満たすデータが出た際に自動通知 |
レポートの自動配信 | ダッシュボードやレポートをスケジュール設定で自動更新し、メール配信も可能 |
モバイル対応 | Tableau Mobileを利用することで、スマホやタブレットからデータの確認ができ、リモートワークや外出先でのアクセスに対応 |
評価ポイント: 自動アラートやモバイル対応など、日常の業務に役立つ便利な機能が備わっており、BIツールとしての柔軟性が高いです。
Tableauは、可視化バリエーションや操作性に優れたツールで、特に視覚的にわかりやすいデータ分析を求める企業にとって理想的です。
また、豊富な対応データソースや充実した学習サポートにより、ビジネスデータを活用した意思決定のスピードアップを支援します。
より詳しく知りたい方は以下よりお問い合わせください。
Power BI
可視化バリエーション、コスト、パフォーマンス、すべてにおいて高水準であり、オールラウンドなBIツールです。
特にMicrosoft製品の扱いに慣れている方におすすめです。
1.可視化バリエーション
Power BIは多彩な可視化機能を備えており、複数のチャートやグラフを簡単に作成・カスタマイズできます。
主な可視化形式 | 概要 |
---|---|
基本グラフ | グラフ、折れ線グラフ、円グラフ |
高度なグラフ | 散布図、ツリーマップ、ボックスプロット、ゲージ、ファネル |
地図ベースの可視化 | 地理データを使用したマップチャートで、地理的な視覚化も可能 |
カスタムビジュアル | Power BIはマーケットプレイスでカスタムビジュアルを追加でき、目的に応じて新しい可視化方法をインストール可能 |
評価ポイント: Power BIは、標準のビジュアルだけでなく、カスタムビジュアルの追加も可能なため、柔軟に可視化形式を増やすことができます。
2.操作性
Power BIはMicrosoft製品であるため、ExcelなどのOffice製品に慣れたユーザーには操作が簡単で、直感的に利用できます。
特徴 | 概要 |
---|---|
ドラッグ&ドロップ操作 | データをドラッグ&ドロップで簡単に配置し、ダッシュボードを作成可能 |
Excelとの連携 | Excelでのデータ編集やフィルタリングが活用でき、操作に馴染みやすい |
ダッシュボードのカスタマイズ | 配置の変更やカラースキームの調整が柔軟 |
評価ポイント: Power BIはOfficeユーザーにとって馴染みやすく、基本的な操作が直感的に行えるため、導入の敷居が低いです。
3.コスト
Power BIは比較的コストパフォーマンスに優れており、中小企業から大企業まで利用しやすい価格設定です。
主なプラン | 概要 |
---|---|
Power BI Desktop | 無料版で個人用のデスクトップアプリ。ローカル環境でのデータ分析やレポート作成が可能 |
Power BI Pro | ユーザーごとにライセンスを購入するプランで、日本円で月額1,375円(2024年10月時点)。データの共有、共同作業、クラウドへの発行などが可能 |
Power BI Premium Per User | ユーザーごとにライセンスを購入するプランで、日本円で月額2,750円(2024年10月時点)。Proの機能に加えて、AI機能、ページ化レポート、データフローなどの高度な機能を利用可能 |
Power BI Premium Per Capacity | 組織全体で利用できる容量を購入するプラン。価格は容量によって異なる |
評価ポイント: 無料版からスタートでき、チームの規模やデータ使用量に応じて柔軟にアップグレードできるため、幅広い企業に適しています。
4.データ量
Power BIは大規模データの取り扱いに適しており、膨大なデータ量でも管理可能です。
特に「Premium」プランでは非常に多くのデータを扱えます。
特徴 | 概要 |
---|---|
大規模データへの対応 | Premiumプランでは、数千万行以上とキャパシティの上限が高く、大量のデータに適する |
クラウド対応 | Azureなどのクラウドサービスと連携することで、クラウド上で大量のデータを管理可能 |
評価ポイント: Premiumプランでは非常に多くのデータを扱えるため、大企業やデータ量が多い業務でも安定して活用できます。
5.処理速度
Power BIはリアルタイムのデータ更新や、インメモリ処理に対応しているため、データ処理速度が速く、リアルタイムのデータ分析が可能です。
特徴 | 概要 |
---|---|
リアルタイムデータ | リアルタイムでのデータ更新に対応し、ダッシュボード上で最新情報を常に確認可能 |
インメモリ処理 | 大量のデータもメモリ上で処理するため、迅速に分析結果が表示が可能 |
評価ポイント: 高速なデータ処理が可能で、ビジネスの意思決定を迅速に行える環境が整っています。
6.学習情報の充実度、7.分析バリエーション
MicrosoftはPower BIの学習リソースを豊富に提供しており、初心者でも学びやすい環境が整っています。
また、分析機能も豊富で、予測分析や高度な計算式も利用可能です。
特徴 | 概要 |
---|---|
学習リソース | Microsoftのオンライン学習プラットフォーム「Microsoft Learn」や公式ドキュメントが充実しており、セルフラーニングが容易 |
コミュニティとサポート | Power BIのユーザーコミュニティが活発で、困ったときにサポートが得られやすい |
DAX(データ分析表現) | DAX言語を使用したカスタム計算や、複雑なデータ分析が可能 |
評価ポイント: 学習リソースが豊富で、Excelユーザーにとっても移行がしやすく、上級ユーザーも満足できる分析機能を備えています。
8.対応データソース
Power BIは多くのデータソースに対応しており、クラウドやオンプレミス問わず多様なシステムからデータを収集できます。
対応データソース | 概要 |
---|---|
クラウドサービス | Azure SQL、Google Analytics、Salesforceなど、主要クラウドサービスに対応 |
ファイル形式 | Excel、CSV、PDFなどの標準的なファイル形式も利用可能 |
データベース | MySQL、PostgreSQL、Oracle、SAPなど、広範なデータベース接続が可能 |
評価ポイント: 既存のデータソースとの連携が非常に豊富で、既存システムとスムーズに統合しやすいです。さらに、Power Queryという強力なデータ変換エンジンを備えているため、データのクレンジング、変換、結合などの前処理を効率的に行うことができます。
その他機能
Power BIは追加機能が多く、業務の効率化やデータ活用を強力にサポートする機能を備えています。
アラート機能 | 特定の条件が発生したときにアラートを設定し、自動通知する機能 |
レポートの自動配信 | ダッシュボードやレポートの自動更新と、メールでの自動配信が可能 |
Power BI Mobile | モバイル対応のアプリで、スマホやタブレットでもダッシュボードを確認可能 |
AI機能 | 予測分析や感情分析などのAI機能を組み込み、簡単に利用できる点も魅力 |
評価ポイント: AI分析やモバイル対応など、多機能でありつつ、Microsoft製品との互換性もあるため、データ活用の幅が広がります。
Power BIは、可視化バリエーションの豊富さ、直感的な操作性、Microsoft製品との連携のしやすさが特徴のBIツールです。コストパフォーマンスも良く、特に中小企業から大企業まで幅広いユーザーに向けて設計されているため、データ分析を本格的に行いたい企業にとって有力な選択肢と言えます。
より詳しく知りたい方は以下よりお問い合わせください。
Looker Studio
他2つのツールと比較して、最もコストが低く、直観的な操作が可能で扱いが容易な点、Googleサービスとの親和性が強みです。
無料版でも操作制限が少ないため、まずは簡単なツールから試してみたい方におすすめです。
※Google Data StudioはLooker Studioに名称変更されました。
1.可視化バリエーション
Looker Studioは、シンプルかつ見やすいデータ可視化に適したツールで、基本的なグラフやチャートが揃っています。
Google Analyticsなどのデータを分かりやすく表示するためのビジュアルが中心です。
主な可視化形式 | 概要 |
---|---|
基本グラフ | 棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、散布図 など |
地図ベースの可視化 | 地理情報を使用したマップチャートで、地理的なデータも視覚化可能 |
スコアカード | KPIや重要指標を単体で表示するスコアカード機能 |
ヒートマップ・時系列グラフ | データの傾向を視覚的に把握しやすい形式も提供 |
評価ポイント: 基本的なビジュアルが多く、ビジネスの状況把握に必要なデータ可視化をシンプルに行うのに適しています。
2.操作性
Looker Studioは、Googleの製品群に慣れているユーザーであれば、直感的に使える操作性が特徴です。
データのドラッグ&ドロップで簡単にレポート作成やグラフ作成が可能です。
特徴 | 概要 |
---|---|
直感的なドラッグ&ドロップ操作 | ダッシュボード作成やデータ配置がスムーズに行える |
レポートの簡単カスタマイズ | フォントや配色など、ビジュアル面をカスタマイズできる |
Google Workspaceとの親和性 | Googleドライブやスプレッドシートとシームレスに連携可能 |
評価ポイント: 特別なトレーニングが不要で、Google製品に慣れているユーザーには非常に使いやすく、レポートやグラフの作成がスムーズに行えます。
3.コスト
Looker Studioは、基本的な機能を無料で利用できるため、コストパフォーマンスが高く、個人から中小企業まで広く導入しやすい点が特徴です。
主なプラン | 概要 |
---|---|
無料プラン | 無料プランでも操作制限が少なく、個人で使う際には十分な機能を利用できる。レポートとデータソースは個別ユーザーに属するため、共有や共同管理をする際はプランのアップグレードが必要 |
Looker Studio Pro | レポートやデータソースの共有が可能。リンクされたGoogle Cloudプロジェクトを介して、Looker Studioのレポートやデータソースを管理可能。月額1200円(2024年10月時点)と他ツールと比較して安価 |
4.データ量
Looker Studioは比較的中小規模のデータを扱うのに向いています。
大規模なデータセットにも対応できますが、処理速度に影響が出ることもあるため、データ量が非常に多い場合は注意が必要です。
特徴 | 概要 |
---|---|
Google BigQueryとの連携 | BigQueryを併用することで、大量のデータも効率的に処理可能 |
キャッシュ機能 | 表示速度を向上させるためのキャッシュ機能があるが、大規模データではパフォーマンスに注意が必要 |
評価ポイント: 中小規模のデータには最適ですが、ビッグデータの処理には追加のシステム連携(BigQueryなど)が推奨されます。
5.処理速度
Looker Studioは一般的なデータ量では十分な処理速度を発揮しますが、データ量が多い場合には遅延が発生する可能性があります。
特徴 | 概要 |
---|---|
キャッシュ機能 | リアルタイムでのデータ更新に対応し、ダッシュボード上で最新情報を常に確認可能 |
BigQueryと組み合わせた高速処理 | データ量が多い場合にはBigQueryを活用するとパフォーマンスが向上 |
評価ポイント: 大量データのリアルタイム処理には限界があるため、データ量に応じた運用やツールの組み合わせが必要です。
6.学習情報の充実度、7.分析バリエーション
Looker Studioはシンプルでわかりやすい操作性のため、学習コストは低いですが、Googleが公式で提供するガイドやドキュメントも豊富です。
特徴 | 概要 |
---|---|
公式ドキュメントとチュートリアル | Googleの公式サイトにはチュートリアルやサポートドキュメントが揃っており、初心者でも使いやすい |
オンラインコミュニティ | Looker Studioはユーザーが多いため、オンラインでの質問・解決がしやすい |
シンプルな分析機能 | 高度な分析には向かないものの、基本的な集計やフィルタリング、簡単な計算には対応 |
評価ポイント: シンプルなデータ分析やレポート作成には十分であり、Googleのサポートが充実しているため、導入がスムーズに行えます。
8.対応データソース
Looker StudioはGoogle製品との連携に優れており、幅広いデータソースに対応しています。
また、その他の外部データソースとも柔軟に連携できます。
対応データソース | 概要 |
---|---|
Google系データ | Google Analytics、Google Ads、Google Sheets、BigQuery、YouTubeなど、Google製品とスムーズに連携 |
その他のデータソース | MySQL、PostgreSQL、Salesforce、CSVファイルなど、外部のデータソースにも対応 |
APIコネクタ | 外部APIを利用して、サードパーティサービスともデータ連携可能 |
評価ポイント: Google製品を中心にデータ連携を行いたい企業にとって非常に便利であり、既存のGoogleサービスを利用している企業には最適な選択肢です。
その他機能
Looker Studioはシンプルなレポート作成や共有機能のほか、Googleサービスとの連携が強みで、チームやクライアントとリアルタイムでデータを共有できる点が便利です。
レポートのリアルタイム共有 | ダッシュボードをリアルタイムで共有し、権限管理が可能 |
Google Workspace連携 | Google Driveを使ってファイルを簡単に共有・管理できる |
モバイル対応 | モバイルデバイスでもレポートを確認可能 |
評価ポイント: チーム内やクライアントとのデータ共有がスムーズで、Googleドライブとの親和性が高いため、日常業務の効率化に役立ちます。
Looker Studioは、無料で利用できる機能が多い点やGoogle製品とのシームレスな連携が大きな魅力です。特にGoogle Analyticsなど、Googleのデータを活用したい企業にとっては非常に使いやすく、導入しやすいツールです。ビッグデータの処理や高度な分析機能は限られていますが、中小規模のデータ可視化には最適です
より詳しく知りたい方は以下よりお問い合わせください。
その他BIツール比較
上述の3つのBIツールの他にも代表的なBIツールを簡単にご紹介します。
Qlik Sense
Qlik Senseはインメモリ処理による高速なデータ処理と、複雑な分析が可能な高度なBIツールです。
非専門家でもわかりやすくデータを探索できる操作性が評価されています。
- 主な用途 : 大量データの分析、経営判断、業務最適化
- 価格 : 月額 4,200円~ (1ドル=140円換算、Qlik Sense Business)
- おすすめポイント: インメモリ技術による高速処理と自動分析機能により、データ量が多い企業や複雑な分析を行いたい企業に最適です
Domo
Domoは、クラウドベースでのデータ管理と可視化が強みのBIツールです。
特にスマホやタブレットでの利用に強みがあり、モバイルでのリアルタイム分析やダッシュボード確認が可能です。
- 主な用途 : 経営ダッシュボード、モバイル分析、リアルタイムデータ分析
- 価格 : カスタムプラン(企業規模による)
- おすすめポイント: イクラウド管理とモバイルアクセスが強力で、特に経営層の意思決定をサポートするダッシュボード作成に向いています
SAP BusinessObjects
SAP BusinessObjectsは、特に大企業向けの高度なBIツールです。
ERPシステムとの連携を強みとしており、財務やサプライチェーンなどの複雑な業務データを分析できます。
- 主な用途 : 財務分析、サプライチェーン管理、ERPデータ統合
- 価格 : カスタムプラン(企業規模による)
- おすすめポイント: SAPシステムと組み合わせることで、複雑な業務データの一元管理と高度な分析が可能になります
Sisense
Sisenseは、埋め込み分析に強みを持つBIツールで、アプリケーションや製品に直接データ分析機能を組み込むことができます。
データエンジニアリングが不要で、すべてのデータを一つのプラットフォーム上で分析できるのも特徴です。
- 主な用途 : 製品に埋め込むデータ分析、複数データの統合管理
- 価格 : カスタムプラン(企業規模による)
- おすすめポイント: カスタムアプリケーションへの埋め込みに最適で、特に独自のデータ分析機能を持つ製品を提供したい企業に向いています
Zoho Analytics
Zoho Analyticsは、クラウドベースで手軽に使えるBIツールです。
直感的なインターフェースで、ドラッグ&ドロップによるデータ分析や可視化ができるため、ビジネスユーザーにも扱いやすい設計です。
また、Zoho CRMやZoho Booksなど、Zoho製品とスムーズに連携でき、さらに豊富な外部データソースに対応しています。
- 主な用途 : 営業・マーケティング分析、ダッシュボード作成、定期レポート
- 価格 : 月額 3,360円~ (1ドル=140円換算、ユーザー数に応じたプランあり)
- おすすめポイント: 価格が比較的リーズナブルで、操作性と連携性に優れたツールです。Zoho製品をすでに利用している企業や、リーズナブルに使えるクラウドベースのBIツールを求める中小企業に向いています
まとめ
BIツールの導入は、企業のデータ活用を進め、競争力を高めるうえで非常に有効です。
しかし、ツールの機能やコスト、操作性は製品ごとに異なるため、自社のニーズに最適なBIツールを選ぶことが成功の鍵となります。
本記事で紹介したポイントや比較を参考に、最適なBIツールを選び、データ活用を加速させましょう。
当社ではBIツールの導入支援や、データ基盤構築、ダッシュボード構築の支援をしています。
ヒアリングに基づき、最適なBIツールの選定から構築、運用サポートまでさせていただきますのでご連絡、相談をお待ちしております。
※BIツールは常に進化しており、機能や価格が変更される可能性があります。最新の情報は、各ツールの公式ウェブサイトで確認することを推奨します。